お客様への説明メール、サービスの紹介文、自分のサイトの文章。ひとりで事業をしていると、文章を書く時間はいくらあっても足りません。
私も、こうした文章の下書きにAIを使っています。ただ、最初に出てきた文章をそのまま使えたことは、正直あまりありません。
理由ははっきりしていて、情報としては合っているのに「誰が書いても同じ」に見えるからです。実際、最近も自分で書いた文章の下書きに2回手を入れました。1回目は読みにくさ、2回目は調べ方の甘さでした。
その2回で、AIに任せてよい部分と、先に自分が決めておかないといけない部分がかなり見えました。
先に結論
うまくいかないときは、AIの性能ではなく、渡している材料が足りていないことが多いです。
私の場合、役割を次のように分けたところで、直す回数が減りました。
| AIに任せやすいこと | 自分で決めること |
|---|---|
| 公式情報や出典候補を集める | どの体験を使うか |
| 見出し案と下書きを作る | 何を良い・使いやすいと感じたか |
| 表記ゆれや抜けを見つける | 読む人との距離感 |
| 決めた書き方を次回へ引き継ぐ | 最終的に出してよいか |
右側を空にしたままだと、いくら書き直させても薄い文章にしかなりません。
1回目の修正は「順番」だった
最初の下書きは、調べた事実も出典も入っていて、内容自体は間違っていませんでした。
それでも読みにくかったのは、細かい確認事項が前に出すぎていて、読む人が知りたい「結局どうすればいいのか」が後ろに回っていたからです。
そこで、順番だけを次のように入れ替えました。
- 以前やっていたこと
- 今回試してみた結果
- 自分ならどちらを選ぶか
- 逆の選択肢が向く場面
事実はほとんど変えていません。それでも、自分が何をして、なぜそう考えたかを先に出すだけで、読みやすさはかなり変わりました。
2回目の修正は「調べ切っていない」だった
書き直した後にもう一点、指摘がありました。「分からない」と書いて逃げている箇所がある、というものです。
これは耳が痛い指摘でした。調べれば分かることを曖昧に書くのは、人間らしさではなく単なる調査不足です。読む人にとっては、判断材料が減るだけで良いことがありません。
いまは、公式ページで確認できることは先に確認してから書く、確認できなかったことは本文に残さず、比較の条件や対象範囲を書いて逃げ道をなくす、という形にしています。
先に渡す3つの材料
この2回の修正から、AIに書かせる前に用意するものを3つに絞りました。
1. 過去に自分で書いた文章
上手な文章である必要はありません。むしろ、何を見て、どこに興味を持ち、どう相手へ勧めていたかが分かる文章のほうが役に立ちます。
私は、以前に手で書いていた個人サイトの記事を使いました。当時の言い回しをそのまま真似させるのではなく、「やったことから話す」「気になった点を具体的に書く」「最後は押しつけずに勧める」という進め方だけを取り出しています。
2. 使いたくない表現
「本記事では整理します」「〜が重要です」のような言い回しが続くと、内容が正しくても説明書のように見えてきます。
避けたい言葉だけでなく、同じ形の箇条書きを並べすぎない、作業メモをそのまま本文に出さない、といった構成の決まりも一緒に渡しておくと効きます。
3. 実際に試した記録
機能の一覧だけでは、文章に自分の判断が入りません。
触った画面、かかった時間、途中で止まった場所、助かった点。このあたりをメモしておくと、一般論だけの文章になるのを避けられます。逆に言うと、この記録がないテーマは、AIに書かせてもうまくいきません。
ツールを選ぶなら
専用のAI記事作成ツールを使う手もあります。たとえばValue AI Writer byGMOの公式サイトでは、キーワード調査、タイトル、見出し、本文の生成が案内されていて、再生成や要約、長文化、HTML変換、WordPress連携にも対応しています。
今回のように自分の書き方へ寄せたい場合は、参考文章を読み込ませる事前学習機能や、文章のトーンを調整する機能が候補になります。すでに公開している記事を取り込んでリライトする機能も案内されています。
ここで挙げたのは公式の公開情報から見た機能で、私が操作して評価したものではありません。ただ、公式の使い方の説明でも、生成した後は目視で確認し、誤った情報に注意して最終チェックを行うことが示されています。文章を作る機能と、出せる状態に仕上げる工程は、どのツールでも別物だと考えておいたほうがよさそうです。
試すなら、この順番で
いきなり量を増やすより、まず1本で次の流れを通してみるのがおすすめです。
- 公式情報と自分の体験を用意する
- 読む人、結論、使いたくない表現を先に指定する
- AIに見出しと下書きを作らせる
- 事実だけでなく、読んだ印象も自分で確認する
- 直した内容を、次回用の決まりとして書き残す
- 同じ決まりで2本目を作り、直す回数が減るかを見る
5番目が抜けると、毎回同じところを直し続けることになります。私はここを飛ばしていて、2本目で同じ指摘を受けました。
まとめ
AIの使いどころは、「自分の代わりに完成品を書いてもらうこと」より、「自分が考えたことを早く形にして、直した内容を次に持ち越すこと」にあると感じています。
最初の1本は、自分で書くより時間がかかることもあります。ただ、その修正を決まりとして残せば、2本目以降の土台になります。
まずは、過去に自分で書いた文章を数本と、今回伝えたい体験のメモを用意してみてください。材料さえあれば、下書きの質はかなり変わります。
文章以外の定型業務にもAIを使いたい場合は、AI・GAS・外注を請求業務の5工程で分けた記事で、機械に任せる部分と人に残す部分を確認できます。
この記事の確認情報
最終確認日:2026年9月3日
確認に使ったもの
- AIの下書きに対して受けた2回の修正指摘(読みにくさ・調べ方の甘さ)
- その修正内容を書き方の決まりとしてまとめた自分用の文体ガイド
参照した公式情報
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